新編秋田弁講座文法篇第47課：終助詞⑥：「かい」

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文法篇第47課：終助詞⑥：「かい」

　みなさんこんにちは。

　齶田浦蝦夷です。

　今回は、標準語の「～かい？」に当たる

　秋田方言を勉強します。

　秋田弁講座の構成はいつも通りなので、

　会話例文だけ読みたい方は末尾へGO

　ではどうぞ。

文法

１．「かい」→「げぁ」

①「かい」→「げぁ」概説

「かい」は、秋田弁では「げぁ」となる。「げぁ」の疑問文は、感情を含む疑問・詠嘆文である。相手の発言を聞いて、驚いたり、呆れたり、訝しんだりして「信じられない！/…。」と感じた時に使われる傾向が強い。

　標準語訳には「かい」を用いることとするが、用法は以下のように限定的で、標準語の「かい」より使える範囲がずっと狭い。

②「～[主に名詞や副詞・助詞]かい」→「～げぁ」

	秋田弁	標準語
例文①	なに、まだげぁ…。	え、またかい…。
例文②	なに、今日げぁ!?	え、今日かい!?
例文③	今がらげぁ!?	今からかい!?

説明

１．用言ではなく、名詞や副詞・助詞に接続する。

２．要は、第45課で習った「助動詞『ﾝだ』＋『が』」の詠嘆用法の際の接続である。秋田弁の「が」は、助動詞「ﾝだ」に接続する際、疑問の意味なら「今日ﾝだが？」「今がらﾝだが？」のように原億通り連体形に接続するが、詠嘆の意味の場合は「今日が…。」「今がらが…。」のように「ﾝだ」を省いて直接名詞や副詞・助詞に接続していただろう。それと同じ。

３．但し、今回習う「げぁ」は、疑問も詠嘆も等しく「げぁ」であり、「ﾝだげぁ」とは決してならない。疑問・詠嘆の「が」とは接続からして異なるので要注意である。

③「～[用言連体形]のかい」→「～なげぁ」

	秋田弁	標準語
例文①	おや、あど行ぐなげぁ!?	おや、もう行くのかい!?
例文②	なんと、そんでぁに寒びなげぁ…。	なんとまぁ、そんなに寒いのかい…。
例文③	なに、めぁも行ったなげぁ？	え、お前も行ったのかい？
例文④	おや、そんでぁに静がﾝだなげぁ。	おや、そんなに静かなのかい。
例文⑤	なんと、あれあの太郎ﾝだなげぁ？	なんとまぁ、あれがあの太郎なのかい？
例文⑥	なに、試験って今日がらﾝだなげぁ!?	え、試験って今日からなのかい!?

説明

１．意味は標準語訳の通り、疑問・詠嘆の「～のかい」である。

２．但し、標準語と違い、上品な感じは特にない。むしろ感情的なニュアンスが強い。前回習った秋田弁の「なが」の、より感情のこもった表現と理解しておけばよい。こめられる主な感情については、本課「１」の概説で述べた通りである。

３．接続は、例外なく用言の連体形である。これも前回ならった「なが」と同じと言える。

４．なお、標準語と違い、秋田弁では、指定の助動詞「ﾝだ」や形容動詞の連体形は、「な」ではなく「ﾝだ」となる。だから「静かなのかい？」→「静がﾝだなげぁ？」、「父さんなのかい？」→「父さんだなげぁ？」などとなるわけである。この現象も「なが」と全く同じ。

④「～[用言終止形]というのかい/ってのかい/ってかい」→「～ってげぁ」

	秋田弁	標準語
例文①	あど夜ﾝだや？今がら行ぐってげぁ!?	もう夜だよ？今から行くってかい!?
例文②	おや、そんだごども分がらねぁってげぁ…。	おや、そんなことも分からないというのかい…。
例文③	なに、めぁも行ったってげぁ？	え、お前も行ったってのかい？
例文④	おや、そんでぁに静がﾝだってげぁ。	おや、そんなに静かだというのかい。
例文⑤	なんと、あれあの太郎ﾝだってげぁ？	なんとまぁ、あれがあの太郎だってかい？
例文⑥	なに、試験って今日がらﾝだってげぁ!?	え、試験って今日からだってのかい!?

説明

１．「って[＝と言う]」とは言うものの、「言う」という動作は必ずしも含まれていない。事実上③の「なげぁ」とほぼ同じ意味を表す。

２．まぁ標準語の「～というのかい？」も、「言う」という動作は必ずしも含まれていないから、要はそのまま「～というのかい？」→「～ってげぁ」とすればよいだけ。くだけた訳としては「ってかい」「ってのかい」でもよいだろう。

３．接続は、例外なく用言の終止形である。

４．なお、終止形接続なので、用言が指定の「ﾝだ」や形容動詞であっても上記の通り標準語と綺麗に対応している。連体形接続の時のような「な」→「ﾝだ」という差異はない。

５．この表現は、秋田弁の疑問・詠嘆では多用される表現形式なので覚えておきたい。

参考：なお、我が家の祖母こそ「ってげぁ」を多用していたものの、実は秋田市内としてはむしろ同じ意味を表す言葉「ってが」を用いる方が一般的であると感じる(お年寄り含む)。逆に祖母は「ってが」をほぼ使っていなかったので、本テキストでは採用しなかった。本テキストは我が家の祖母の用いた秋田弁を中心に添えて記述してあるため、たまに一般的でない現象も含まれるのでそこは留意されたい。方言というのは、地域どころか家や個人でも割と違いがあるものなのである。

会話

A：おや、あﾝだ安藤さんげぁ？

訳：おや、あなたは安藤さんかい？

B：あい、保坂さん、しばーらぐー。

訳：あら、保坂さん、ひさしぶり。

A：えー、しばらぐﾝであったごど。…んだﾝどもめぁ今まﾝでどごさ行ってあったな？最近

訳：ええ、ひさしぶりだなぁ。…だけどお前は今までどこへ行っていたの？最近

なんも行ぎあわねぁがったﾝども。

ぜんぜん行き遭わなかったけど。

B：ははは、なも、おらえのとーど二人してクルーズ船さ乗ってあっちゃこっちゃ旅行さ

訳：ははは、いや、私の家の父さんと二人でクルーズ船に乗ってあっちへこっちへ旅行へ

行ってあってあったあんだ。

行って回っていたんだ。

A：…なに？クルーズ船だど？クルーズ船って、あの金取[かねとり]い人がだ乗るおが金

訳：…え？クルーズ船だって？クルーズ船というのは、あの給料のいい人たちが乗る酷く金が

かがる船げぁ？

かかる船かい？

B：あいさ。そのクルーズ船だ。

訳：勿論そうだとも。そのクルーズ船だ。

A：あい、めぁそえさ乗るにいﾝだげ銭[じぇん]っこ持ってだってげぁ？…ほんとﾝだがや？

訳：まぁ、お前はそれに乗ることができるほどお金を持っていたというのかい？…本当かねぇ？

B：あい、あﾝだまだ人どごよぐ疑う人ﾝだごど。…なも、最近ちょっと宝くじ当だってせぁ、

訳：あら、あなたったら人をよく疑う人だなぁ。…いや、最近ちょっと宝くじが当たってさぁ、

んだﾝども銭そーおが持ってだたって危ねぁしてやぢゃねぁがらさっさどなにがさ

だけどもお金をそう過度に持っていたところで危なくて駄目だからさっさとなにかに

使うべっておらえのとーさんど話っこして、して豪華ﾝだ船さﾝでも乗ってぜーたぐﾝだ

使おうと私の家の父さんと話をして、それで豪華な船にでも乗って贅沢な

旅行にﾝでも行ぐごどしたあんだ。

旅行にでも行くことにしたんだ。

A：…なっと？めぁ今宝くじ当だったったが？

訳：…なんだって？お前今宝くじが当たったと言ったか？

B：えー、まずな。

訳：ええ、まぁね。

A：なんーだでうらやましごど。そんだ銭あるごったらおえどさも分げでけれでぁ！

訳：まったくもう羨ましいなぁ。そんなお金があるなら私にも分けてくれよ！

B：あい、あﾝだまだ、そーゆーごどゆー人いるべどもってさっさど銭使うごどしたあんだ。

訳：もう、あなたったら、そういうことを言う人がいるだろうと思ってさっさとお金を使うことにしたんだ。

A：…なに、せばめぁがだあど銭っこ一銭[いっせん]も残ってねぁなげぁ？

訳：…え、じゃあお前たちはもうお金は一銭も[＝少しも。びた一文]残っていないのかい？

B：えー、宝くじ当ででもらった銭だば皆[んな]使った。んでねぁば人かって銭けでけれどって

訳：ええ、宝くじを当ててもらったお金は全部使った。そうでなければ人にお金をくれと

騒か゚えるどもって。

騒がれると思って。

A：おや、なんと、んだなげぁ…。なんーだってめぁもまだ賢[さが]しおなこ゚ﾝだごど。

訳：おや、なんとまぁ、そうなのかい…。まったくもうお前って奴は賢い女だなぁ。

せっかぐおめぁがだかってんめぁものﾝでも食ゎへでもらうどもったあじに…しかし

せっかくお前たちにうまいものでも食わせてもらおうと思ったのに…それにしても

旦那さんもよぐ銭使うごどさ反対さねぁがったごど。年金だげﾝで暮らすってば

旦那さんもよくお金を使うことに反対しなかったなぁ。年金だけで暮らすとなれば

よいﾝでねぁもの。おえﾝだばなぼー人がら銭せか゚まえるべたって、少しぐれぁ

大変だからね。私ならばいくら人からお金をせがまれるだろうとしても、少しくらい

こそこそど取っておぐたってな。

こそこそ取っておくけどね。

B：んー、んだなー。…たしかにとーﾝだば最初なんぼが銭残すしゃべしてあったっけな。

訳：うん、そうだねぇ。…たしかに父さんは最初はいくらかお金を残すという話をしていたっけねぇ。

おら「こんたはした金持ってだたってなんもいーごどねぁがらさっさど皆[んな]あすぶに

私が「こんなはした金を持っていたところでなにもいいことはないからさっさと全部遊びに

使うごどすべー。」ったっけ、とーさん、いうに、「なに、皆[んな]げぁ？皆使うってげぁ？

使うことにしようよ。」と言ったところ、父さんが言うには、「え、全部かい？全部使うというのかい？

…そえﾝだば少しおがﾝでねぁが？少しぐれぁ残さねぁばー。」だどって、しばーらぐ

…それは少し行き過ぎではないか？少しくらい残さないと。」と言って、しばらく

思案してあったっけは。

思案して[＝考えて]いたよ。

A：そえﾝだばんだべー？おえももし妻[かが]かってんだしゃべさえればんたどってゆー

訳：それはそうだろう？私ももし妻にそんな話をされれば嫌だと言う

どもうもの。…して結局旦那さん折えでめぁのゆーえにするごどしたなは？

と思うからね。…それで、結局旦那さんが折れてお前の言うようにすることにしたの？

B：えー、んだ。宝くじ当ででもらった銭持ってれば人がだかってねﾝだらえだり銭けれどって

訳：ええ、そうだ。宝くじを当ててもらったお金を持っていれば人々にねだられたりお金をくれと言って

集ばらえだりして、そのたんびに断って関係悪りぐなるよりﾝだば、はえぁぐ皆[んな]使った方

集まられたりして、その度に断って関係が悪くなるよりならば、早く全部使った方が

よっぽﾝどいべどって結局皆[んな]使うごどしたあんだ。…銭持ってで人さものおこ゚らねぁﾝでれば

ずっといいだろうと思って結局全部使うことにしたんだ。…お金を持っていて人にものをおごらないでいると

じんじょ人がだかって「あの人ﾝだばけぢﾝだ人ﾝだー、銭あるあじひとっつもおらがださ

きっと人々に「あの人はけちな人だよ、お金があるのに少しも私たちに

寄ごさねぁー。」だどってごしゃぐ人出はってくるべ？

寄こさないよ。」と言って怒る人が出て来るだろう？

A：んー、んだなー。…人ﾝだものな。なんもさねぁﾝで銭いっぺぁもらった話聞げば、

訳：うーん、そうだねぇ。…人だからね。なにもしないでお金をいっぱいもらったという話を聞けば、

そんだはした金ﾝだらおれどさもけでけだたって罰当だらねぁべどって人がだも集ばる

そんなはした金なら私にもくれたとしても罰は当たらないだろうと思って人々も集まる

がもしえねぁな。人働で稼んだ銭もらうに来る人ﾝだばそーいねぁべたって。…んだﾝども

かもしれないね。人が働いて稼いだお金をもらいに来る人はそういないだろうけど。…けど

んだな。そー考えれば、結局めぁ考えだえにはした金ﾝだばさっさど使うなか゚一番い

そうだね。そう考えると、結局お前が考えたようにはした金はさっさと使うのが一番いい

あんだがもしえねぁ。…んだﾝどもクルーズ船さ乗ったって、…人がだそー簡単にそんだ

のかもしれない。…けれどもクルーズ船に乗ったというのは、…人々はそう簡単にそんな

話信じるもんだがや？疑わえだりさねぁ？

話を信じるものかねぇ？疑われたりしない？

B：んー、んだな…。たしかに「ほんとﾝだがや？銭家[え]さ残しでだあんでねぁげぁ？」どって疑う

訳：うん、そうだね…。たしかに「本当かねぇ？お金を家に残しているんじゃないかい？」と疑う

人もいだな。

人もいたね。

A：んだべー？そーゆー人がだどごなんとして納得さへだ？まさが通帳ﾝでも見へでこえﾝだげ

訳：そうだろう？そういう人々をどうやって納得させた？まさか通帳でも見せてこれくらい

使ったどってしゃべってあぐわげにもいぐめぁし。

使ったと喋って回るわけにもいくまいし。

B：ははは、なも、別ﾝだごどさねぁ。人がだその銭なんとしたってば、たんだに旅行して

訳：ははは、いや、特別なことはしない。人々がそのお金をどうしたと言えば、ただ単に旅行して

あったづぎの写真見へであってれば人がだも納得してけるもんだ。

いた時の写真を見せて回っていれば人々も納得してくれるものだ。

A：おや、んだってげぁ？写真見せるぐれぁﾝで納得するもんだってげぁ？

訳：おや、そうだってかい？写真を見せるくらいで納得するものだってのかい？

B：えー、まずな。クルーズ船の名前書だ写真見へで、そのクルーズ船ってこえﾝだどって

訳：ええ、まぁね。クルーズ船の名前を書いた写真を見せて、そのクルーズ船というのはこれだと言って

携帯電話どがﾝで見へれば、「わい、こんだ高げぁなさ乗ったなげぁ…。こえﾝだばじんじょ

携帯電話とかで見せれば、「うわ、こんな高いのに乗ったのかい…。これならばきっと

なんも銭残らねぁな。」だどって人がだままﾝで納得してけだもんであったっけ。

ぜんぜんお金は残らないね。」と言って人々は皆一様に納得してくれたものだったよ。

A：はー、写真ど船の名前げぁ…。そえﾝで人どご納得さへでだってげぁ？…銭使ったごどより

訳：はぁ、写真と船の名前かい…。それで人を納得させているというのかい？…お金を使ったことより

そっちの方よっぽﾝど信じらえねぁな。

そっちの方がずっと信じられないね。

B：あい、んだすか？へばあﾝだどさも見へでけらな。…ほら、おら乗った船か゚こえﾝで、

訳：あら、そうですか？じゃああなたにも見せてくれよう(=あげよう)。…ほら、私が乗った船がこれで、

この船さ乗ったづぎかがる金額か゚こえよ。

この船に乗った時にかかる金額がこれよ。

A：んー、どれ、見せでみれー。…わい、なにこの額!?二億って、…一カ月ﾝでげぁ？わい、

訳：んー、どれ、見せてみろ。…うわ、なにこの額!?二億って、…一カ月でかい？うわ、

こえﾝだばなんと…銭残るどごの話ﾝでねぁー。よぐ赤字なねぁがったごど。

これはなんとまぁ…お金が残るどころの話ではないよ。よく赤字にならなかったなぁ。

B：ははは、まずな。みやけ゚ものどがまﾝで買えば結局赤字ﾝであったな。…んだﾝども普段

訳：ははは、まぁね。土産物とかまで買えば結局赤字だったね。…けれども普段

行ぐごどねぁどごまﾝで行ってなんももの買わねぁってばな、なんだが勿体ぁねぁべ？

行くことがないところまで行って何もものを買わないとなるとね、なんだか勿体ないだろう？

A：…なに、せば当でだ銭使った他に自分がだﾝで貯めであった銭使ってみやけ゚もの買って

訳：…え、じゃあ当てたお金を使った他に自分たちで貯めていたお金を使って土産物を買って

あってあったってげぁ？

回っていたというのかい？

B：あいさ。んでねぁばせっかぐ旅行さ行ったに、勿体ぁねぁべ？

訳：勿論そうだとも。そうでなければせっかく旅行に行ったのに、勿体ないだろう？

A：おやー、なんとそえﾝだば、…ほんとに赤字ﾝだねぁが。そえﾝだば宝くじ当だらねぁ方

訳：おやぁ、おいおいそれだと、…本当に赤字じゃないか。それだと宝くじが当たらない方が

まﾝだ銭かがらねぁがったねぁが…。当だっていがったあんだが悪りがったあんだが

まだお金がかからなかったじゃないか…。当たってよかったのか悪かったのか

わがらねぁな、そえﾝだば。

わからないね、それだと。

B：んー、んだな。たしかに銭の話ﾝだげすえば損したえんだ気もするはな。…だﾝどもせぁ、

訳：うん、そうだね。たしかにお金の話だけすると損したような気もするね。…だけどさぁ、

ひしゃしぶりにとーど二人していろんだどごさ旅行してあって、おえﾝだばたいした

ひさしぶりに父さんと二人で色んなところへ旅行して回って、私はとても

楽しがったっけ。ほんとにいー思い出なったー、この旅行ﾝだば。

楽しかったよ。本当にいい思い出になったよ、この旅行は。

A：…んだやな。ほんとﾝだば行がえねぁえんた遠ぎどごまﾝで行って、いろんたもの見で

訳：…そうだよね。本来ならば行けないような遠いところまで行って、色んなものを見て

あってきたあんだものな。まず損だでごどﾝだばねぁやな。そえﾝだばんだ。

回ってきたんだからね。まぁ損だということはないよね。それはそうだ。

B：ははは、まず、「結局銭だげ見れば損だなげぁ…。ばがっけﾝだごどしたねぁがー。」だどって

訳：ははは、まぁ、「結局お金だけを見れば損なのかい…。馬鹿なことをしたじゃないか。」と

ゆー人もいるﾝどもせぁ、旅行さ行っていー思い出も作るにいがったし、人がだかって

言う人もいるけどさぁ、旅行に行っていい思い出も作ることができたし、人々に

ねﾝだらえるごどもねぁぐなったし、おえがらせばたいした幸せﾝだごどﾝであったっけ、

ねだられることもなくなったし、私からすればとても幸せなことだったよ、

ほんとに。

本当に。

A：おや、めぁもまだ、そんだごどﾝで幸せﾝだなげぁ？…んめぁﾝだばほんとに人っこいー

訳：おや、お前って奴は、そんなことで幸せなのかい？…お前は本当に人がいい

おなこ゚ﾝだごど。ほんとﾝだば銭けれどって人がだこえば人どごうだでど思うべし、そー

女だなぁ。本来ならばお金をくれと言って人々が来れば人が嫌だと思うだろうし、そう

なねぁえに銭皆[んな]使って結局赤字なったってば、あど皆んたぐなるもんだべたってな。

ならないようにお金を全部使って結局赤字になったとなれば、もうみんな嫌になるものだろうけどね。

たいしたおなこ゚ﾝだ、ほんとに。

たいした女だ、本当に。

しめぁに

　以上で今回の秋田方言の勉強もおしまい。

　ではまた来週。へばまず。

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