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5.「ちゃか゚ま」「めくら」「しょーゆづぎ」「きかず」「ねだす」「まなぐ」

秋田弁会話名詞篇第5回

 みなさんこんにちは。齶田浦です。

 

 引き続き、会話通して秋田弁名詞学びます。

5.「ちゃか゚ま」「めくら」「しょーゆづぎ」「きかず」「ねだす」「まなぐ」

-会話-

A:とー、しょーゆづき゚っこもってきてけれ。

訳:お父さん、醤油さしをもってきてちょうだい。

B:なっと?

訳:なんだって?

A:しょーゆづき゚たげぁできてけれって。

訳:醤油さしをもってきてちょうだいって言ったの。

B:えー?

訳:え?なに?

A:あいしかだねぁ!こーおっきね出してまんだ聞けねぁってげぁ?しょーゆづき゚もってきてけれー。

訳:ああもうまったく!こうも大きい声を出してまだまだ聞こえないっていうの?醤油さしをもってきてちょうだい。

B:あー、しょーゆづき゚げぁ?悪り悪り。最近なんだが耳遠ぎぐなってきて。

訳:ああ、醤油さしかい?ごめんごめん。最近なんだか耳が遠くなってきて。

A:んだえんだな。こーおっきね出さねぁばきけねぁってばはー、さすか゚に医者さみでもらったほいあんでねぁが?きかずなるやは?

訳:そうみたいね。こうも大きい声を出さないと聞こえないとなるとねぇ、さすがに医者に診てもらった方がいいんじゃないかしら?耳が聞こえなくなるわよ?

B:きかずって、ん前ぁもまだ大け゚さンだごど。耳なのとしょればんな遠ぎぐなるもんだべ?なぼー耳遠ぎぐなったたってきかずなるまンで遠ぎぐンだばなねぁべせぁ。まなぐンだば病気してめねぁぐなってめくらなるでごどもあるべたって。

訳:耳が聞こえなくなるって、お前ってやつは大げさだなぁ。耳なんて年をとればみんな遠くなるものだろう?いくら耳が遠くなったとしても耳が聞こえなくなるまで遠くはならないだろうに。目は病気になって見えなくなって盲目になるということもあるだろうけれど。

A:なも、耳もまなぐも同じンだー。悪りぐなれば、医者さみでもらったほいー。おらがだの歳なればなんだ病気したたっておがしぐねぁもの。まずいーがら医者さみでもらゑは。今のままンだばちゃか゚ま沸だなもきけねぁべ?

訳:いいえ、耳も目も同じよ。悪くなったら、医者にみてもらった方がいいわ。私たちの歳になったらどんな病気になったとしてもおかしくないもの。まずいいから医者にみてもらいなさい。今のままだとやかんが沸いたのも聞こえないでしょう?

B:なに、ちゃか゚ま?なして急にちゃか゚まの話なるって?

訳:え、やかん?どうして急にやかんの話になるんだい?

A:んだっていっつもちゃか゚ま沸だらん前ぁどさ火っこ止めでもらってだもの。そえもでぎねぁってば湯っこ沸がすなもんなおれ一人してやねぁばなねぁぐなるねぁは。おらそえんたごどまンでやるなンだばんたでぁ。ままもんなおら一人してこしぇぁでだあじ、湯っこまンでってばはー。

訳:だっていつもやかんが沸いたらあなたに火を止めてもらっているもの。それもできないとなったらお湯を沸かすのも全部私一人でやらなければならなくなるじゃない。私そういうようなことまでやるのはいやよ。ご飯も全部私一人で作っているのに、お湯までとなるとねぇ。

B:あー、まずわがった。医者さ行ってみでもらえばいあんだべ?今度土曜日の日にンでも行ってみるがら、そーこづがねぁンでけれは。

訳:ああ、まぁわかったよ。医者に行ってみてもらえばいいんだろう?今度土曜日にでも行ってみるから、そういじめないでくれよ。

A:んだが?せばいったたって。

訳:そう?ならいいけど。

 

-単語-

①しょーゆづぎ:醤油さし。食事の際に使う醤油の入れ物。例:かー、悪り、しょーゆづぎっここっちゃたげぁできてけれ。[母さん、ごめん、醤油さしをこちらへもってきてくれ。]わい、しょーゆづぎ空なってだは。[うわ、醤油さしが空になっているや。]

②ねだす:音を出す。声を出す。「ね」は「音」。人の声にも物の音にも使う表現。例:あいどでんした。急におっきね出だねぁンでけれー。[まぁびっくりした。急に大きな声を出さないでちょうだい。]このテレビ壊れだあんだべが。じでっきりね出さねぁぐなってしまったは。[このテレビ壊れたのかなぁ。さっぱり音を出さなくなってしまったよ。]

③きかず:耳の聞こえない人。方言的には別に差別用語ではない。会話の訳文では、「聞かずなる」で「耳が聞こえなくなる」と意訳してある。例:はー、やっぱり年いげば駄目ンだなー、耳おがとぎぐなって。おらあどきかずなるあんでねぁべが。[はぁ、やっぱり年をとると駄目だなぁ、耳があまりに遠くなって。私はもう耳の聞こえない人になるんじゃないだろうか。]とー、最近おらなんぼさがんでも返事さねぁねぁが。耳とぎぐなったあんでねぁが?―んだえんだな。きかずなる前ぁに病院さンでも行ってみだ方いべが?[お父さん、最近私がいくらさけんでも返事をしないじゃない。耳が遠くなったんじゃないの?―そうみたいだな。耳の聞こえない人になる前に病院にでも行ってみた方がいいだろうか?]

④まなぐ:まなこ。つまり目のこと。例:かー、めぁまなぐ悪りぐなったあんでねぁ?新聞読むづぎつらっこたいした近けぁや?[母さん、お前目が悪くなったんじゃないか?新聞を読むときかおがずいぶん近いよ?]年ンだばいがえねぁなー。耳ンだばどぎぐなるし、まなぐンだばめねぁぐなるし、体もきがねぁぐなるしンだべー?なんーもいーごどねぁねぁが。[年は取られないねぇ。耳は遠くなるし、目は見えなくなるし、体も自由に動かなくなるしだろう?なにもいいことがないじゃないか。]

⑤めくら:目の見えない人。方言的には別に差別用語ではない。例:あー最近まなぐめねぁぐなってきたは。このままいげばおえめくらなるあんでねぁべが。[ああ最近目が見えなくなってきたや。このままいくとおれは目の見えない人になるんじゃないだろうか。]なに、まなぐさものはってあげらえねぁど?ばがっけ!んだごったばはえぁぐ病院さいげー。めくらなればなんとするって。[え、目にものが入って開けられないだって?バカ!そうならはやく病院に行きなさい。目が見えない人になったらどうするっていうの?]

⑥ちゃか゚ま:やかん。「茶釜」。例:かー、ちゃか゚ま沸でだやは?火っことめねぁってもいあんだが?[母さん、やかんが沸いているよ?火をとめなくてもいいの?]さっさっ、ちゃか゚まさ水っこおがへでしまったは。少しなけ゚ねぁばなねぁなーこえンだば。[失敗失敗、やかんに水をあまりに多く入れてしまった。少し捨てなければならないなぁこれは。]

 

終わりに

 以上で今回も終了。

 

 ではまた。へばな。

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